【保存版】アパート経営の利回りの正しい見方!6種類を解説




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青柳 雄太郎

青柳 雄太郎

ファンドマネージャー・AFP・宅地建物取引士
慶應義塾大学理工学部卒業後、大手グローバルコンサルティングファームで業務・ITコンサルティングに従事。 その後、不動産ファンドにてファンドマネージャー・社長室、外資系生命保険会社で経営企画部門を歴任。 2012年9月に株式会社BrightReachを設立し、代表取締役として現在に至る。
不動産経営の利回り

アパート経営とは、入居者があれば単純に収入が得られる賃貸物件投資ですが、その中にある利回りとは、一般的な経営における粗利と純利を表現します。

割合と実数を多用しますが、共に正確な利回りを計算して利益率の高いアパートを目指しましょう。

【保存版】アパート経営の利回りの正しい見方!6種類を解説

1)そもそも「利回り」とは

投資対象から元本を基準に、利息や配当金が発生することを「利回り」と呼びます。投資は最初に対価費用を支払うので、原資が目減りすると赤字となります。

【1】アパート経営の利回りとはなに?

例えば新規アパートを建築してその費用を支出した場合、家賃収入によってその費用はいつか相殺されます。そこから家賃収入がそのまま収入となるのですが、支出した投資額に対して何%が収益となるのかを数値化したものがアパート経営では「利回り」と呼びます。

【2】利回りをしっかりと考える必要性とは

アパートの場合は、階層数が少ないので家賃に対して階層による格差を生じにくいものです。つまり満室であっても家賃収益は常に一定なので、建物の減価償却資産の価値が大きく下がる前に、利益を確保しなければならなくなります。

2)アパート経営における6種類の利回り計算式

【1】表面利回り

表面利回りとは、1年間の収入を投資額で割って年間収入を計算する方法です。大体の収益率を計算することが出来ます。

・計算式:年間家賃収入総額÷投資額(アパート建築費用)

・概要の説明:

求められた数値を100倍にした数字を%にすると、収益率となります。ただし年間維持費を除外しているので、あくまでも参考数値です。

【2】実質利回り

1年間の収入から経費や維持管理費を除いた金額に対し、投資額で割ったもので、利潤の大きさを把握するのに参考とされます。運営上の支出額が下がれば利益率が高い投資であると判断されます。

・計算式:(年間家賃収入-年間支出額)÷投資額(アパート建築費用)

・概要の説明:

賃貸運営に必要な年間コストが計算に必要なので、経営の実態を把握するのに有効な数値です。表面利回り同様、求めた数値に100をかけて%ととし、表面利回りとの差を見て経費が妥当かどうかを判断します。

【3】自己資本利回り

不動産投資における収益効率性、つまり自己資金増資比率を計算する方法です。アパートなどの集合住宅建築には、金融機関からの借入もあるので、損益を計算する必要があります。これにより1年間にどれだけ効率的に利益を得ているかがわかります。自己資本利益率とも呼ばれます。

・計算式:1年間の家賃収入÷(初期投資額-借入金)×100(%)→または(初期投資額-借入金)×実質利回り

・概要の説明:

アパートの場合は住人の入退去が年間に生じても、年間満室なら回転率は考慮に入れません。従って、建築費用を抑えながら、経年劣化の少ない建築、部屋のグレードに合わせた家賃を想定する必要があります。

【4】NOI利回り

不動産投資の採算性、つまり赤字を回避できる上でアパートの純利益(債務を除く収益)比率を計算して、運営利益を求めます。アパート経営の経費を計算に入れるので、経営の実態がわかります。

・計算式:(年間家賃総収入-諸経費)÷(物件購入実質費用+購入諸経費)※諸経費は不動産会社委託費用含みます。

・概要の説明:

アパート建築費用に加え、各種税金支出、維持管理費用などの諸経費、不動産会社への手数料などを計算に入れるので、経営上極めて重要な純利益を示すことが出来ます。運営上、極秘扱いです。但し、金融機関の借入金を計算から除外しているので注意が必要です。

不動産経営の資料を説明しているビジネスマン

【5】最終利回り

これまでの計算式は、全てアパートが満室であることが前提となっています。そこで、地域の路線価が変わったり、建物が経年劣化で減価償却費が増えた場合は、空室が増えることが予想されます

・計算式:(1)空室数÷アパート1棟の部屋数×100=1年間空室率

例:空室2部屋÷アパート全体の部屋数12室×100=空室率16%

    :(2)物件購入実質費用+購入諸経費-減価償却費(現年分)=アパート資産価値

    :(3)年間満室時家賃総収入ー(年間満室時家賃総収入×空室率)=実質収入

    :{(年間家賃総収入-諸経費)-実質収入}÷アパート資産価値=最終利回り

・概要の説明:

賃貸アパート経営の場合、独居世帯と家族世帯の入居次第で、空室率が変わります。一般的に家族構成が変化すれば、退去、引っ越しとなる可能性が高いので、地域環境(スーパーなどの商業施設、公共交通の利便性)を考慮し、ターゲットを絞ることが重要な課題になります。

【6】家賃計算

投資では「自己資本利益率」と呼ばれる、投資に対して支出した金額を元本として、その回収率を計算して求めます。具体的には、初期投資額を実質利回りで割ることで年間平均利益効率を求めることが出来ますが、アパートの部屋数と収益のバランスを把握する必要があります。これには地域の同規模、同様グレードの賃貸物件の家賃相場を知り、それと所有しているアパートの家賃を比較する必要があります。

・計算式:家賃収入実質利回り(実数)×投資額(アパート初期投資額)=アパート1棟の利益率

    :アパート1棟の利益率÷部屋数=家賃

・概要の説明:部屋数が多ければ回収率は上がりますが、空室リスクが増えるので注意が必要です。この場合でもアパートの減価償却費は計算に入れてないので、老朽化による収入減(家賃引き下げ)は考慮する必要があります。

3)アパート経営の「利回り」で気をつけたい6つのポイント

【1】初期投資額を考えよう

初期投資とは、金融機関の借入額も資産の一つなので、自己資本比率が借入額よりも大きければ最終利回りもレバレッジ効果(増資比率)も高くなり、維持管理費用や修繕費も捻出できます。あるいは建て替えによって、入居者のグレード(世帯収入)にターゲットを絞る経営変更も可能となります。

【2】「空室」を想定しよう

空室はその地域の労働者人口と直結しており、路線価が一つの目安になります。つまり利便性の高い事と駐車場などの完備、アパートの付帯設備の充実(オートロックやインターネット環境など)が空室率と深い関係があります。この条件によって入居者の流動性が決まるのです。

【3】将来の「入居率」を考えよう

学生向けのワンルーム型アパートは、利便性(駅から近い)や、アパートの付帯設備の違いによって入居率が変わり、家族世帯入居率は間取りと、周辺商業施設や病院などの生活インフラが入居率に変化をもたらします。

【4】「修繕費」を考慮しよう

経年劣化以外に、入居者退去時の原状回復費用をどこまで契約に含めるかは、経費節減の意味でも重要となります。減価償却費と修繕費は、入居率と深い関係があります。

【5】利回りが高ければよいの?

これまで説明したように、「自己資本率が高く、経営に必要な経費が軽く、退去率が低い」ことが、安定したアパート経営になります。利回りだけが良くても、徐々に経費が高くなるとか、設備の老朽化が深刻になった場合は、建て替えによって利回りを引き上げる必要が出てくる場合があります。

【6】専門用語「キャップレート」とは

アパートの実質入居者で埋まった部屋数から得られた総家賃収入に、NOI利回りや管理費、修繕費を控除(差し引く)した価額を、不動産価値としての価格で割ったものです。そのアパート経営の利益性、投資価値を見定めることが出来ます。

4)アパート経営に踏み切る前に準備すべきこととは?

【1】キャッシュフロー表の作成

キャッシュフローとは、経営上の損益計算書と同じです。収益と支出コストを対比させ、純利益を導き出すには、数値化し、割合を求め、経営計画、売上目標を明確にすることです。

【2】収支計算書の作成

アパート収益は、月極家賃なので年度毎にその会計年度の収入、支出を明細と残しておく必要があります。特に入退去の多い、4月と年末では、それぞれ別途に収支決算書を作成するのがベストでしょう。

まとめ

1)アパートなどの賃貸物件は、入居率次第で利回りが変化するので経年劣化や管理維持を重視すること

2)地域環境によって、アパートの市場価値は決まる為、家賃相場が高い地域の方が有利

3)新築時から、いかに素早く入居者を確保するためには賃貸不動産との連携によるコストも重要

4)自己資本比率を高くすれば、収益性を早くから高く確保することが出来る

5)年度毎のNOI利回りと最終利回りを計算し、投資価値の高い物件とすること

6)多くの不動産事業者は、想定利回りや表面利回りを公開するので、実質的な利回り計算をすること

7)実質的な利回りによって、原資(初期投資額)を早期に回収し、増資(レバレッジ)に移行すること

8)キャップレートを想定した融資を考慮し、価値の高い賃貸物件にしていくこと

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ファンドマネージャー・AFP・宅地建物取引士
慶應義塾大学理工学部卒業後、大手グローバルコンサルティングファームで業務・ITコンサルティングに従事。 その後、不動産ファンドにてファンドマネージャー・社長室、外資系生命保険会社で経営企画部門を歴任。 2012年9月に株式会社BrightReachを設立し、代表取締役として現在に至る。




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