【実態解剖】アパート大家になるための8STEPとお金の真実




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青柳 雄太郎

青柳 雄太郎

ファンドマネージャー・AFP・宅地建物取引士
慶應義塾大学理工学部卒業後、大手グローバルコンサルティングファームで業務・ITコンサルティングに従事。 その後、不動産ファンドにてファンドマネージャー・社長室、外資系生命保険会社で経営企画部門を歴任。 2012年9月に株式会社BrightReachを設立し、代表取締役として現在に至る。
ビジネスの成功の鍵

資産運用の中でも、不動産投資は最もメジャーなものの一つです。そして、長期に安定的な収入を得るためにはアパート経営が最適です。アパートの大家を始めるにはどうしたら良いか。アパート経営を成功させるポイントと注意点を、事例から見ていきましょう。

1)アパート経営って?

【1】アパート経営とは何?

アパート経営とはアパートを一棟購入して、所有者としてアパートの各部屋を入居者に貸し、その賃料収入を得るという不動産投資の一種です。

【2】マンション経営とは何が違う?

アパートとマンションとに法律的に明確な違いはありません。しかし不動産投資においては、アパート経営と区分マンションの賃貸経営は違うものとして捉えられます。一般的にアパート経営というとアパート一棟を購入し、入居者に貸すことをいいます。

対して区分マンションでの賃貸経営は大型マンションの一室もしくは複数の部屋を購入し入居者に貸すことになります。マンションと比較した場合のアパート経営のメリットは、建物の価値が無くなっても土地の価値が残ることや部屋数が複数であることで空き室リスクを低くできること、相続・贈与税対策の効果が高いこと、高利回りが期待できることです。逆にデメリットは、投資金額が大きいことや経営管理に手間が掛かる点、流動性が低い点が挙げられます。

【3】ぶっちゃけどれくらい稼げるものなの?

一棟のアパートから得られる収入は部屋の家賃と部屋数によって増減があります。しかし、仮に家賃が5万円とした場合、4部屋のアパートであれば毎月20万円の収入が得られます。10部屋あるアパートであれば毎月50万円の収入が得られる計算になります。これらを年収に換算すると240~600万円となります。

【4】物件を持ったら決して終わりではない?

「アパート経営」とは文字通り「経営」です。物件を持ったところから、その経営がスタートします。家賃の回収や物件設備の管理、入居者への対応など行うことは多岐に渡ります。これらの管理を不動産管理会社に管理料は支払って任せるという方法もありますが、そうしない場合には自分で行う必要があります。

また継続的に入居者を得続けるためにも物件の魅力を維持する必要があります。新築の頃と比べて築年数を重ねる毎に、物件の価値は低下していってしまうことから、定期的なリフォームや設備の増強は必要となります。また確定申告を行う必要があります。そのための会計処理も必要です。

パソコンを確認しているビジネスウーマン

2)アパート大家の本音って?実際の口コミをチェック

【1】成功事例1

老後資金のためにとアパート経営を始めたAさん。利回りの低い首都圏の物件でしたが、人口増加の影響もあって成功を収めています。またサラリーマンの副業として行うことでリスク分散できていたことも、結果として成功の一因だと言えます。成功のコツは「若いうちからの行動」と「長期計画」にあると語っています。

参照:アパート投資物件の情報サイト(http://www.aptment-toushi.com/success/owner1.html

【2】成功事例2

アパート経営をしていたものの空室により賃料収入の低下という問題を抱えていました。しかし、管理会社を上手に活用しサブリースによる補償家賃で賃料収入の安定化を図り、借入金返済の不安を解消しました。また以前契約していた管理委託会社の入居募集能力に疑問を持ったオーナーは、別の管理会社に変えることによって満室経営を実現しています。積極的な情報収集と、パフォーマンスの悪い場合には管理の仕方や、不動産管理のパートナーを変更する判断力で成功した例です。

参照:日本管理センター株式会社(https://www.jpmc.jp/case/20170703/

【3】失敗事例

先ほどの成功例とは逆にサブリース契約をしてしまったがために失敗した例を紹介します。畑の真ん中に一棟アパートを建設しましたが、10部屋中3部屋しか埋まっていない状況となってしまいました。周囲は学校も工場も無く、賃貸経営には不向きな立地でるということを見抜けなかったためです。

このような場合、数年毎のサブリース契約の見直しで家賃を下げることになり、損益分岐点を割ってしまい、経営が成り立たなくなります。アパート経営は自己責任の世界です。物件がはたして入居者を安定的に得られることができるのか、判断出来る目が重要になります。

参照:インカムラボ(https://incomlab.jp/businessman-landlord-491#1

【4】失敗事例

駐車場と車庫付き、地下鉄駅徒歩5分圏内という物権的にも立地的にも悪くなかったにもかかわらず、経営から撤退した例です。入居者は居り、部屋は埋まっているものの入居者の対応に手を焼き、管理会社は何もしてくれないという状況でした。

そのためアパート経営自体から撤退したのですが、これは不動産管理を任せるパートナー選びを適切に行えなかったために陥ったものです。アパート経営においては、単純に物件設備や立地などばかりに目が行きがちですが、信頼できる不動産管理会社と契約するということも重要になってきます。

参照:楽街不動産投資新聞(https://www.rakumachi.jp/news/practical/118805

お金と時計

3)アパートの大家シミュレーション!利益率はどんな感じ?

【1】ケース1:家賃8万円10部屋所有する大家の場合

(1)売上シミュレーション

8万円 × 10部屋 = 月間80万円。80万円(月) × 12ヶ月 =年間960万円。

(2)支出シミュレーション

2,000万円の融資を15年、年利2.0%で受けた場合、年間の返済額は155万円になります。一般的に諸経費は家賃収入の5%から15%程度になります。ここでは10%で計算します。そうすると96万円の諸経費が発生することになります。空き室のリスクも考慮します。空き室率10%の前提で考えると年間96万円収入が減ります。以上を足すと支出の合計は、155万円 + 96万円 + 96万円 = 347万円です。

(3)収入

売上シミュレーションと支出シミュレーションから収支を計算します。960万円 - 347万円 =613万円。年間613万円の所得が見込めます。

【2】ケース2:家賃5万円4部屋所有する大家の場合

(1)売上シミュレーション

5万円 × 4部屋 = 月間20万円。20万円(月) × 12ヶ月 =年間240万円。

(2)支出シミュレーション

1,000万円の融資を10年、年利2.0%で受けた場合、年間の返済額は110万円になります。諸経費を家賃収入の15%で、空き室率は単身向けのため5%で計算します。すると諸経費+空き室の控除で48万円が発生することになります。以上を足すと支出の合計は、 110万円 + 48万円 = 158万円 です。

(3)収入

売上シミュレーションと支出シミュレーションから収支を計算します。240万円 - 158万円 = 82万円。年間82万円の所得が見込めます。

【3】ケース3:家賃7万円12部屋所有する大家の場合

(1)売上シミュレーション

7万円 × 12部屋 = 月間84万円。84万円(月) × 12ヶ月 =年間1,008万円。

(2)支出シミュレーション

6,000万円の融資を30年、年利2.0%で受けた場合、年間の返済額は266万円になります。諸経費を家賃収入の5%で、空き室率は10%で計算します。すると諸経費+空き室の控除で151万円が発生することになります。以上を足すと支出の合計は、 266万円 + 151万円 = 417万円 です。

(3)収入

売上シミュレーションと支出シミュレーションから収支を計算します。1,008万円 - 417万円 = 591万円。年間591万円の所得が見込めます。

4)アパートの大家になるための具体的な8STEP

【1】STEP1:土地探し

アパート経営を成功させるために最も重要なの要素の一つが、立地です。利便性や将来性を確認しましょう。また単身向きの立地なのか家族向きの立地なのかによってアパートの間取りも変える必要があります。この土地探しの際の調査を怠ってしまうと、アパート経営は上手く行きません。

【2】STEP2:損益シミュレーション

周辺の家賃相場を調べて、損益シミュレーションを行いましょう。借入を行う場合には、仮に空き室が発生したとしても、返済が問題無く行えるかも確認しておく必要があります。十分な検討を重ね、経営計画を作成しましょう。

【3】STEP3:契約

経営計画を立てたら、金融機関へアパート事業計画書を提出して、融資の申し込みを行います。経営見通しの内容によって融資可能な金額や支払利息も決定されます。

【4】STEP4:工事着手

金融機関の融資審査確認が完了した後に、不動産売買契約を行います。その後、建築会社の選定および工事内容を決定します。建築確認申請を行い、許可が下りたら、工事に着手します。

【5】STEP5:建物登記

工事が完了したら、行政機関の審査を受けます。審査を通過した後に、建物と土地の登記を行います。登記には費用が掛かりますので、予め初期費用として用意しておきます。

【6】STEP6:開業届提出

入居者募集の1ヶ月前には税務署へ「個人事業の開廃業等届出書」を提出します。

【7】STEP7:節税のための手続き準備

アパート経営では、所得税の青色申告承認申請書、青色事業専従者給与に関する届出書、減価償却資産の償却方法の届出書を準備しましょう。これらの種類を提出することで、確定申告の時に節税のメリットを受けることができます。

【8】STEP8:入居者募集

いよいよ入居者の募集です。実は、工事に着手した段階で入居者の募集を行っておくことで早めに入居希望者を集めることができます。特に良い立地であればあるほど、早めの募集によって良い条件で契約することができます。なお、入居者募集までには、自治会との調整や行政機関への各種届出を済ませておきましょう。

ビジネスのプレゼンテーション

5)口コミからみるアパート大家の成功ポイント

【1】若者が多い立地であること

日本は人口減少で若者の数は減っています。しかし、アパート経営では若者が多い立地を選ぶ方が成功します。その理由は中高年齢層に比べ、若者の方が賃貸住宅に住む傾向が高く、入居率を高く維持することができるからです。

【2】周囲にアパートが多い立地を探す

周囲にアパートが多いと、一見ライバルとの競争が激しいため、経営が苦しくなりそうなイメージがあります。しかし、アパートが多い立地ということは、それだけアパート経営が成り立ちやすいということになります。特にアパート経営初心者の場合は、適した立地を見極めることが難しいため、周囲の立地を参考にすることが有効です。

【3】外観の見た目が大事

入居者は間取りなどで物件を選び、実物を見て決定します。その決定を促す実物、つまり建物は見た目が重要です。特に外観は第一印象を決定付けるため、モダンで美しい状態を保つようにしましょう。

【4】人気の沿線である

当たり前のことですが、人気の沿線であるということも入居者を集め、アパート経営を成功させるには重要な要素です。人気の沿線というだけで家賃を高めに設定しても入居希望者が集まりやすくなります。

【5】人気の駅に近いこと

人気の駅に近いということは物件の魅力を高める重要な要素です。この近さとは、単純な距離だけではなく、道のりとして駅に行きやすいかどうかが重要になります。途中に大きな道を挟んでいたり、川を迂回しなければならない場合は、移動時間が長くなってしまいますので、そのようなバリアは無いほうが望ましいです。

【6】立地に合わせた物件を建てる

立地に合わせた物件を建てましょう。学生や単身者が多いのであればワンルームや1DKの物件の需要が多く、ファミリー層が多いのであれば、2DK以上の物件を建てましょう。需要の少ない間取りの物件を建ててしまうと経営的に苦しいことになってしまいます。

6)これだけは注意!始める前に知っておきたい注意点

アパート経営には常に「空き室リスク」がつきまといます。そのため、物件の魅力を維持し、高める努力を続ける必要があります。しかも年数を経る毎に物件の魅力は低下するため、周辺の物件と比べて見劣りしないように設備増強やリフォームを行うことも経営計画と立てておくことが重要です。

また銀行からの融資については「どれだけ借りられるか」ではなく、「いくらの貸付であれば経営が成り立つか」の視点で融資を受けるようにしましょう。借入はできるだけ小さい方が、経営のリスクを低くすることができます。またアパート経営に際しての災害リスクにも手を打っておくことが必要です。火災保険・地震保険を掛けておきましょう。この保険の費用は必要経費として計上し節税することもできます。

まとめ

【1】アパート経営のメリットは土地が残ること複数の部屋で空き室リスクを低くできること。

【2】アパート経営は物件を持ってからが本番。

【3】サラリーマンがアパート経営をすることでリスク分散できる。

【4】アパート経営は立地が大事。立地選びは納得いくまで行おう。

【5】物件の魅力を保ち続けるため設備増強やリフォームを行う計画を立てよう。

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慶應義塾大学理工学部卒業後、大手グローバルコンサルティングファームで業務・ITコンサルティングに従事。 その後、不動産ファンドにてファンドマネージャー・社長室、外資系生命保険会社で経営企画部門を歴任。 2012年9月に株式会社BrightReachを設立し、代表取締役として現在に至る。




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