不動産投資の利回りは平均8%?計算方法とケーススタディー




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青柳 雄太郎

青柳 雄太郎

ファンドマネージャー・AFP・宅地建物取引士
慶應義塾大学理工学部卒業後、大手グローバルコンサルティングファームで業務・ITコンサルティングに従事。 その後、不動産ファンドにてファンドマネージャー・社長室、外資系生命保険会社で経営企画部門を歴任。 2012年9月に株式会社BrightReachを設立し、代表取締役として現在に至る。
上向きの矢印と成長のイメージ

資産運用の一環として不動産投資は注目されています。では不動産投資でどのくらいの利回りが見込めるでしょう。不動産投資の利回りは平均で8%です。

その利回りの計算方法は分かりますか。利回り計算方法を理解して不動産投資を成功させましょう。

不動産投資の利回りは平均8%?計算方法と成功ポイント

1)そもそも”利回り”とは?

【1】利回りとは?

不動産投資の利回りとは、不動産投資額に対する家賃、地代の収入割合のことを言います。不動産の利回りは次の式で計算します。「家賃等(年額)÷不動産投資額=利回り(%)」。

【2】不動産投資における利回りの重要性とは?

利回りは不動産投資という事業に対しての損益計画を立てる際には必要な情報です。この利回りによって、不動産投資が成功するか失敗してしまうかを試算することになります。そのため非常に重要な情報であると言えます。

【3】利回り高い=良い物件とは限らない?

利回りが高いからと言って、一概に良い物件だとは限りません。それは高利回りになる物件が、古い中古物件であることが多くあるためです。中古物件の場合、リフォームや修繕、維持費にかなりの出費を想定しておく必要があります。

また築年数を経ている物件は売却の先が見つからないというリスクもあるため、最終的に物件を手放すという選択肢も狭まってしまいます。そのため、単純な利回りだけを見るのではなく、物件自体の状態も考慮して不動産投資を行うことが必要です。

【4】要注意!実は「表面利回り」「実質利回り」では全然違う?

不動産投資における利回りには、表面利回りと実質利回りがあります。表面利回りは、不動産投資資金に対し不動産投資によって生み出される年間収入の割合です。実質利回りは、不動産投資資金に対し、不動産投資によって生み出される収益から、諸経費を差し引いた利益の割合です。

【5】利回り何%〜何%の物件を狙うべき?

不動産投資の利回りの目安は、経済情勢や社会情勢によって常に変化しています。現状では、ワンルームマンション、都内、築10年以内という条件で、実質利回り6%程度が狙い目だと考えられます。ただし東京オリンピックに向けて、この狙い目の利回りも低下している傾向があります。

2)不動産投資の4種類の利回りと計算の違い

【1】表面利回り

・表面利回りとは

表面利回りとは、対象の不動産で発生する賃料収入をベースにして年間収入を計算し、それによって不動産投資の利回りを求めたものです。多くの不動産会社の募集図面では、この表面利回りが記載されています。しかしこの表面利回りは、支出について考慮されていないため、実際に不動産投資をした場合には、この表面利回りよりも低くなるのが一般的です。

・表面利回りの計算方法

表面利回りは次の計算方法で求めます。「家賃等(年額)÷不動産投資額=表面利回り(%)」。

【2】実質利回り

・実質利回りとは

実質利回りは、対象の不動産で発生する賃料収入だけではなく「支出」についても考慮して計算し、それによって不動産投資の利回りを求めたものです。「支出」は、管理会社に支払う管理費や建物の維持修繕費、固定資産税などの税金、火災保険料・地震保険料などです。表面利回りよりも、実際の収益率に近い数値になります。

・実質利回りの計算方法

実質利回りは次の計算方式で求めます。「(家賃等(年額)-支出)÷不動産投資額=実質利回り(%)」

【3】借入金返済後利回り

・借入金返済後利回りとは

借入金返済後利回りとは、実質利回りの計算式に物件購入のローン支払い金額を含めて計算したものです。この借入金返済後利回りがマイナスにならなければ、たとえローンを組んで物件を購入しても黒字経営できるということになります。

・借入金返済後利回りの計算方法

実質利回りは次の計算方式で求めます。「(家賃等(年額)-支出-年間借入金返済額)÷不動産投資額=借入金返済後利回り(%)」。

【4】自己資金投資利回り

・自己資金投資利回りとは

自己資金投資利回りとは、投資した自己資金に対する利回りがいくらあるかを計算したものです。

・自己資金投資利回りの計算方法

実質利回りは次の計算方式で求めます。「(家賃等(年額)-支出-年間借入金返済額)÷投資自己資金=自己資金投資利回り(%)」。

電卓と住宅の模型

3)収支シミュレーション!不動産投資の収支計算

【1】ケース1:物件価格1800万円・想定年収108万円・空き室率10%・諸経費10%

自己資金1500万円、借入金額300万円、借入期間15年、借入金利年利2%の資金計画で行った場合のシミュレーションです。家賃収入年間108万円-返済額年間23万1,672円-空室の家賃減・諸経費年額27万円=57万8,328円。この場合、表面利回りは6%で、借入金返済後利回りは3.3%が見込めます。

【2】ケース2:物件価格1800万円・想定年収108万円・空き室率10%・諸経費10%

自己資金800万円、借入金額1000万円、借入期間15年、借入金利年利2%の資金計画で行った場合のシミュレーションです。家賃収入年間108万円-返済額年間77万2,212円-空室の家賃減・諸経費年額27万円=3万7,789円。この場合、表面利回りは6%ありますが、借入金返済後利回りは0.3%まで下がってしまいます。

4)利回りの大体の平均は何%程度?その理由とは?

【1】1棟マンション経営

1棟マンション経営での平均的な表面利回りは約8%台後半になります。アパートに比べると建設費用が高いため、利回りの数値は低いものになります。しかし、マンションは耐用年数が長いため、長期に渡って収益を上げることができます。

【2】ワンルームマンション経営

ワンルームマンション経営での平均的な表面利回りは約8%台前半です。1棟マンション経営に比べると不動産投資額が少なくて良いため、利回りが若干低くても投資を始めやすいという特徴があります。

【3】アパート経営

アパート経営を行うとき、多くの場合は一棟アパート経営になります。一棟アパートでの平均的な表面利回りは9%~10%になります。アパートは、マンションに比べて建設費用が安いため、利回りも良い数値になります。

【4】「都市部」「地方」によっても違う?

東京、大阪、名古屋の都市圏では表面利回り8%以下の物件がメインとなります。特に都心部ほど低くなる傾向があります。その反面、賃貸需要が多いため空き室リスクは低いものになります。一方、地方では表面利回り10%以上の物件もあり、中には15%程度の利回りの物件もあります。

しかし大都市に比べて賃貸需要が低いため、空き室リスクが高くなるため、周辺に比べて魅力の高い部屋にしなければ入居者付けに苦労することになってしまいます。

5)利回り以外もチェック!不動産投資で注意したい4つのリスク

【1】リスク1:空室リスク

空室リスクは、不動産投資を行う上で避けて通れないリスクです。どれだけ利回りの良い物件を手に入れたとしても、空室状態が続いてしまうと無意味になってしまいます。物件の魅力を常に高める努力を行い、空室期間をいかに短くしていくかが不動産経営のポイントになります。

【2】リスク2:利回りは購入当初が一番高い傾向

不動産投資の利回りは、購入当初が一番高い傾向にあります。これは築年数が浅いほど、好条件での治療を設定できるためです。逆に築年数を重ねていくと、賃料を維持したり入居率を維持するためにリフォームや設備の更新など工夫が必要になってきます。

【3】リスク3:家賃下落

不動産経営では、家賃の下落リスクもあります。築年数を重ねるほど、また周辺環境の悪化により物件の人気が低下してしまうと家賃を下げなければ入居者が集まらないということになってしまいます。

【4】リスク4:借入リスク

借入金の返済で不動産経営が破綻してしまう借り入れリスクもあります。事業計画段階でギリギリの損益状態のままスタートしてしまうと、空室や家賃低下などのちょっとしたきっかけで借入金の返済ができない状態になってしまう可能性が高くなってしまいます。これを防ぐためには、十分な運転資金を確保しておくか、最初は自己資金を多くつぎ込み、借入金を少なくするようにします。

まとめ

1)不動産投資額に対する家賃・地代の収入割合のことを不動産投資の利回りと言う

2)利回りは不動産投資の損益計画を立てる際に必要な情報

3)実質利回りで6%程度の物件がが狙い目

4)表面利回り・実質利回り・借入金返済後利回り・自己資金投資利回りの4つの利回りがある

5)都市部は利回りが低いが入居者が集まりやすい

6)地方では利回りが高いが入居者が集まりにくい

7)不動産投資には空室リスク・利回りの低下リスク・家賃下落・借入リスクがある

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ファンドマネージャー・AFP・宅地建物取引士
慶應義塾大学理工学部卒業後、大手グローバルコンサルティングファームで業務・ITコンサルティングに従事。 その後、不動産ファンドにてファンドマネージャー・社長室、外資系生命保険会社で経営企画部門を歴任。 2012年9月に株式会社BrightReachを設立し、代表取締役として現在に至る。




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