【2018年】自衛隊の年金事情総まとめ!2種類の年金とは




The following two tabs change content below.
北田豊

北田豊

ファイナンシャルプランナー・AFP・資産形成コンサルタント
外資系金融機関にて7年間勤務。連続年間表彰、上位1%の成績を収めた後、株式会社Bright Reachに副社長として参画、入社後半年以内で、代理店ランキング全国No.1に育て上げる。不動産・保険を活用した、節税・節約・資産形成コンサルタントとして活動。MDRT基準COTホルダー
自衛隊員

国防と災害時の活躍で、多くの国民から尊敬されている自衛隊ですが、国家公務員としてハードな公務とは裏腹に、その給与や年金については、ネットでも憶測が多いですね。

しかし、実態は公務員は最初から、自分の未来の総収入は実は透けて見えるものなのです。

【2018年】自衛隊の年金事情総まとめ!2種類の年金とは

1)ぶっちゃけ自衛隊の退職金ってどれくらい?

本題に入る前に、自衛隊とは国家公務員としてどのような立場なのでしょうか?それを簡単に説明してみましょう。まず民間の場合の会社員は職種は様々でも、役割によって「立場」が異なり、その立場の違いで給与は異なるのが普通です。

これに対して、国家公務員は「身分制度」を導入しています。この身分とは、民間と公務員の比較の意味ではなく、公務員同士では厳格に身分が決められているのです。つまり、「この人は優秀だ」としても、それは部長や課長が決める権限があるような、裁量性は殆どないのです。

従って、一般職国家公務員法の法律に従って、第四十六条第二項に規定する一般職国家公務員等の定めで、公務員俸給表によって、報酬が予め決められているのです。

【1】自衛隊の定年はだいたい何歳で迎える?

まず自衛隊の組織は、事務方である防衛省と実務を行う自衛隊の2つに、大きく分かれているといえます。更に定年となると、実務の自衛隊は非常に厳しい訓練を要するので、通常は一定年齢で陸士、海士、空士から空曹などの軍隊で言えば、曹長クラスにならなければ、そこで普通は除隊になります。

二等、三等陸海空曹で、53歳定年、一等陸海空曹から一等陸海空尉で54歳、一等陸海空佐で56歳、陸海空将補以上でも60歳で定年です。これは有事になった際に、即座に適切な司令を出せられる限界の年齢がこれくらいであるといっった背景があるでしょう。

【2】平均的な給料の違い

俸給表では昇給は級数によって決まるので、それぞれ最も高い級数を最高額(月額)として示しています。

(1)士:1士17万7,700円・2士19万7,100円・士長24万1,700円

(2)曹:三曹31万400円・二曹38万300円・一曹40万9,900円・曹長42万4,700円

(3)尉官:准尉43万6,500円・三尉43万9,000円・二尉44万700円・一尉44万5,500円

(4)佐官:三佐46万8,300円・二佐48万8,300円・三等一佐49万6,000円・二等一佐51万6,500円・一等一佐54万4,600円

(5)将官:二等将補59万2,300円・一等将補89万5,000円・将117万5,000円

【3】退職金の違い

任期制によって陸は2年、技術系は3年、2期目以降は2年で士として採用後、二士から半年後に一士に昇任、1年後に士長となり、自衛官では陸自4~6年、海自5~7年、一般自衛官はこの期間で三曹に昇任出来ない場合は、任期満了で解任させられ退職金はありません。

士長では任期満了と同時に、任期満了金を支給されます。陸で入隊後2年で任期満了金は約54万円、2任期4年満了では138万円、海・空では入隊後3年で満了場合は約90万円、2任期入隊後5年満了では、143万円が退職時に支給されます。

例:陸上自衛官入隊後4年任期満了給与・賞与の総額1,555万円、特別退職等手当192万円、4年間の総収入は1,347万円となります。

退職金は、一般職公務員の場合は、退職理由別・勤続年数支給率に退職日の俸給月額を掛けて算出されます。原則的に、採用後2年で曹に昇任されるので、退職金を得るには、少なくとも勤続25年は必要なります。二曹・三曹の定年は53歳なので、逆算して28歳までにはそのクラスに昇任していなければなりません。以下、曹長以下一等級での25年勤続後の退職金の例です。

・曹長:(424,700×34.5825)+調整額100分の25以内(調整月額に応じて)

・一等尉:(445,500×34.5825)+調整額100分の25以内(調整月額に応じて)

・一等佐官:(544,600×34.5825)+調整額100分の25以内(調整月額に応じて)

・将:(1175,000×34.5825)+調整額100分の25以内(調整月額に応じて)

調整月額とは、それぞれの身分で級数と号数によって金額が決められています。従って一概に一律ではありませんが、16,500円から79,200円まで幅があります。

【4】陸上・海上・航空自衛隊で違い

自衛隊のような国家公務員の場合は、身分として階級制度を取り入れて縦並びの指示系統にする場合がほとんどなので、原則、公平な評価制度と昇任試験によって、身分があがります。

空自や海自の場合は、指示系統も電子精密機器を扱い、その中身は国家機密でも最重要であり、日本は多くの技術供与を米国から受けているため、俸給でも差があるようになっています。特に海自はその中でも士官が多く、一般募集では入隊がほとんど無理なケースが多いです。

年金手帳

2)自衛隊の年金の種類とは?

【1】共済年金

国家公務員の場合は、国家予算配分でその俸給も退職金も全て税金によるものです。従って、共済年金に加入し、税金を使っての65歳からの支給になっていましたが、現在は厚生年金制度が国家公務員にも適用され、共済年金と平成27年から統一されるようになりました。つまり俸給月額に応じて国から天引きされる仕組みです。

【2】国民年金

自衛官及び自衛隊員は、国家公務員なので国民年金加入の必要はありません。

【3】「年金」で見た会社員との違いとは?

基本的には、一般会社員の場合は事業益から利益分配として、その地域の最低賃金をクリアして、新規採用給与額から、裁量などの評価性で給与が決まります。

それに対して、国家公務員は営利を目的としない、国家事業でもあるので、国の財源からその俸給は、国会で承認を得てから決まる違いがあります。財政上では公務員よりも、民間で働く一般会社員の待遇に関して、議論はされますが、国家公務員の俸給に関しては、国はあまり手をつけない事が多いですね。

【4】陸上・海上・航空自衛隊で違いはあるの?

昇任に関しては、陸自が海自、空自の2倍以上の隊員を有していますので、昇任出来る人数はかなり少なく、それは狭き門になってるでしょう。現在充足率は91%以上を確保しており、非任期自衛官の割合も非常に高いので、そもそも陸自では昇任そのものが少ない事は予想されますね。非常に中途退任が多いのも陸自の特徴です。

3)自衛隊の年金受給額とは?

【1】ケース1:共済年金時代で、勤続35年で、共済年金は年額120万円。これに老齢基礎年金支給額が合わせて79万9,300円前後(二曹・三曹の場合)

【2】ケース2:35年勤続の曹長、年間約300万円前後、月額25万円、老齢基礎年金支給額が合わせて79万9,300円前後

【3】定年と年金受給までの空白に注意

前述したように、士官クラスでない限りは、年金支給対象年齢になるまでには、数年間のブランクが確実にあるので、その間は再就職しているケースが非常に多いです。

しかも20代前半で入隊した場合は、一般的な経済活動の経験が無いため、なかなか専門職には就けらないケースがあります。そのため、土木関係で免許が必要な職場や、配達関係など、どちらかと言えば肉体労働系の再就職も多いことが見られます。

【4】勤続年数などの違いによるケースの違いは?

自衛官や隊員の場合は、勤続年数は「級数」といった俸給表に則ったエレベーター式に昇給し、ある程度の任期年数で、昇任試験を受けなければそこで任期満了となり退職します。

この点は民間とは違って、公平に行われるので、勤続年数の違いは級数の違い、つまり決められた表を見れば大体の予想はつくので、身分が同じであれば違いはほとんど無いと言えます。

4)結局老後っていくらお金が必要?

自衛隊のような国家公務員の場合、確かに民間の退職金に比べて、身分によっては高額に感じるかも知れませんが、俸給そのものは、裁量制が弱いため、立場上を考慮しても決して高いとは言えません。

ただ、民間の仕事のようにプライベートも、災害などで公務に従事する機会があるので、その意味では若い時から貯蓄はしやすい環境と言えるでしょう。特に身分が低くても、デメリットはありませんが、やはり定年が早いのは老後はマイナス要因です。

そこで問題は、老後資金よりはローンや生活資金でどれだけ必要か?ということになります。厳しいのは、子供がまだ修学中の場合ですね。そう考えた場合、共済年金に比べ、国民年金は20歳から入り、40年間納めることが出来ますので、自衛隊員の老後はやや不安が残る印象はあるでしょう。

【1】夫婦の老後の平均的な必要資金とは?

・一般的な暮らし

極々一般的な考えで老後資金を考えた場合、年金とは世帯ではなく個人に支給されるものですので、原則「一人の生活費」として考えて、備えていくべきです。

その場合、4LDKの一般家庭の場合は、生活費一人暮らしでは、ローンを除いて1か月最低限8万円が必要となります。これには、光熱費や通信料、食費などでは自炊を基準とした試算です。予備で1日3,000円の出費を備えると、合計13万から14万あれば、一応人並みに暮らせる計算になります。

・ゆとりのある暮らし

何がゆとりがあるのかについては、個人差がかなりあるでしょうが、1年で2度の国内旅行を加えて、服飾や趣味に興じる費用を月6万以内に制限するのなら、ローンを含めず持ち家がある場合で、更に住宅の維持費、年間15万を計上するなら、月28万程あった方が老後は良いかもしれません。

この場合も病気やけがが無い場合です。つまり60歳から90歳までの30年間で必要な老後資金は、これを計算すると1,100万円以上を備え、介護が必要な場合は要介護5で、年間91万円ほどが平均ですので、プラス2,700万円前後となり、合計3,000万円は必要となります。

【2】老後65歳~平均寿命までの合計金額

日本の平均寿命は、男女とも後期高齢者の80代以上ですから、やはり老後は30年を見越して考える必要があります。そうなった場合、問題は後期高齢者の時に、介護なしで生きていけるかどうかです。すでに説明したように、老後30年間の最低生活資金は、切り詰めれば1,100万円でも済みますが、そうでない場合は約3倍の資金が必要となるのです。この差は、少々貯金した程度では埋まりません。

【3】自衛官はどうやって将来に備えれば良い?

まず、公務員の場合は滅多に俸給が減らされる事態はありません。毎月確実に俸給月額が一定支給され、一時金や手当も支給され、また私生活では自衛隊員も日々の訓練による生活習慣から、無駄遣いはしにくいでしょう。

やはり、老後資金を安定さするためにも、定年が民間よりも短いのですから、住宅ローンなどは絶対に無理をするべきでは無いでしょう。安定した生活基盤をまずは確保し、現金として年金以外で最低限、1,000万円以上は準備するべきでしょう。貯蓄は一番安全ですが、リスクの少ない投資方法も考えておくのがベストです。

企業のミーティング風景

5)自衛官が取り組みたいお金を増やす5つの方法とは?

【1】そもそも公務員は副業禁止なのでチェックを

・公務員法で許可されている?

国家公務員も含めて、公務員とは税金によって運営される機関なので、営利目的のための副業は原則禁止です。ただし例外は、その世帯などで継続的に不動産経営などの業務を、元々生業としている場合です。この場合は、世帯収入として防衛省に許可及び、申請などの周知があれば、公務に影響ないとして問題はありません。

つまり、会社員と所属したり、起業して自分で他の会社を自衛隊に所属しながら行うことが、国家公務員法に抵触することになります。つまり、自衛隊員の家族がやっている個人事業などは、これには当たらないということです。

・所属部隊への許可が必要?

国家公務員の場合は、民間のように許可申請を所属部署に提出すれば良いわけではありません。国家公務員法第百三条「私企業からの隔離」と、百四条「他事業または事務の制限」があるので、自衛隊の場合は、防衛大臣の許可及び、内閣総理大臣の認可、及び所轄庁の長に許可申請をすることになります。営利団体への関与も許されません。

【2】大丈夫な副業の定義や方法とは?

ハッキリ言えば、すでに所有している不動産関係の収入や、その売却益などは、一定範囲、つまり過剰な転売での利益を得る不動産業専門で無ければ、問題ないということです。また個人投資であれば、株を買うのも、FXをやるのも自由です。

【3】自衛官がチェックしたい資産運用方法とは?

・iDeCo

個人型確定拠出年金の事で、確定拠出年金協会という特定非営利活動法人が運営する、月々の掛け金を協会が準備した金融商品を協会が運用し、年金として受け取れます。積立金が全額控除となるのが特徴です。受取金にも控除額が設定されています。デメリットは発足されたばかりで、利益率の実績がまだまだ少ないところでしょう。

・NISA

イギリスの個人貯蓄口座をモデルにした、個人投資家のため税制優遇制度です。株式や投資信託などに出資した場合に受け取る配当金に対して、毎年120万円を限度に非課税枠が設定されます。株などの投資と合わせると効果的です。ただし、株で利益を多く出す際には、これがそのまま足かせになるデメリットはあります。

・積立保険

個人年金他に、老後受け取れるものは、満期になれば満額で保険金を受け取れる養老保険などがあります。加入条件は公務員なら非常に有利です。リスクはほとんどありません。

・株式投資

自分で取引決済するのではなく、証券会社から優良株に投資し、老後の保険とそて万が一の場合は、売却益で資金を得ることが出来る最も一般的な投資方法です。リスクは、優良株を選ぶ際に、多少なりとも企業の財務諸表などを見られる知識が無いと、投資に対して元本保証が無いという点です。

・不動産投資

初期投資費用がかかりますが、土地所有で将来賃貸経営でも小規模で始めるなら、ある程度の定収入が得られる手段です。ただし公務員の場合は、事業は定年後の方が良いでしょう。その準備のために他の投資方法で資金を増やすのも良いでしょう。

・まとめ

1)自衛官、自衛隊員の多くは定年が50代

2)貯蓄しやすい状況になるため、如何に生活基盤を早い時期に安定させるかが鍵

3)退職金は額がそれなりに大きいので、個人投資を老後資金増資のために考えておく

4)ローンなどは、昇任の可能性が低いなら、しない方が賢明

5)入隊した初期から、人生設計はしておいた方が良い

6)公務員の給与は、民間のように裁量による評価制度ではなく、一定昇給に近い

7)曹以上でなければ、退職金は事実上無いという事

The following two tabs change content below.
北田豊

北田豊

ファイナンシャルプランナー・AFP・資産形成コンサルタント
外資系金融機関にて7年間勤務。連続年間表彰、上位1%の成績を収めた後、株式会社Bright Reachに副社長として参画、入社後半年以内で、代理店ランキング全国No.1に育て上げる。不動産・保険を活用した、節税・節約・資産形成コンサルタントとして活動。MDRT基準COTホルダー




無料相談実施中!

【費用】無料

【内容】当メディアの記事をお読み頂いても問題が解決しない場合には、専門家にご相談頂いた方がよい可能性があります。

お金を「稼ぐ」「貯める」「増やす」「守る」「遺す」の5つのステージから考える弊社独自のノウハウは、現在まで【1000名】を超える方々から支持されています。

小さな疑問から、まずはお気軽に「株式会社ブライトリーチ」までお問い合わせください