【必読】企業の税金は利益の31%?全11種類の税金一覧




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志賀 公斗

志賀 公斗

早稲田大学法学部卒。会計事務所勤務を経て志賀公斗税理士事務所を東京で開業。不動産投資・相続に関する節税業務に特化した税理士事務所を運営。著書に『はじめての不動産投資完全負けナシバイブル』『不動産投資でガッチリお金を残す節税のツボ』などがある。
企業の成長イメージ

企業が支払う税金には、企業規模に関わらずさまざまな種類があります。各企業の納税率は、企業の規模によって違うのでしょうか?

企業が納めるさまざまな税金の種類とその内容を見ながら、節税するための8つのポイントも合わせてhご紹介します。

【必読】企業の税金は利益の31%?全11種類の税金一覧

1)大きく分けて3つ?法人税の種類とは?

企業が納める税金には法人税、法人事業税、法人住民税があります。

【1】3種類の法人税

法人税には次の3種類があります。

1:法人税

法人が事業で得た所得に対してかかる申告税で、個人の所得税に当たります。所得は事業収入から損金を引いて算出します。納期は決算日から2カ月以内で原則年1回ですが、法人税額が20万円を超える場合には中間報告が必要です。税率は資本金と課税所得金額によって異なります。(2017年時点)

・資本金1億円未満で課税所得金額800万円以下の場合:15%

・資本金1億円未満で課税所得金額800万円超の場合:23.9%

・資本金1億円以上:23.9%

なお、ここでは普通法人を略して法人とします。法人税は普通法人・公益法人・協同組合・特定の医療法人などで税率が分かれています。

2:法人事業税

法人事業税はすべての事業者が納税するもので、法人住民税と共に都道府県税に納めます。税率は資本金と課税所得金額の範囲によって細かく分けられています。例えば東京都の場合は以下のようになっています。

資本金1億円以下でかつ所得が2,500万円以下の普通法人の場合

・400万円以下の所得部分:3.4%

・400万円超800万円以下の所得部分:5.1%

・800万円超の所得部分:6.7%

法人事業税は損金算入が可能なので、この納税金額によって翌年度の法人税や法人住民税を節税できます。

3:法人住民税

法人住民税は均等割、法人割の2種類に分かれています。利子割は2016年以降廃止されています。

・均等割

税率は法人所得とは関係なく、資本金額と従業員数によって定められています。地方税なので事業がある都道府県によって税率は異なりますが、例えば東京都は5万円から300万円程に分かれています。

・法人割

法人割は資本金額と法人税納税額によって税率が異なります。都道府県によって変わりますが、東京都を例に取ると以下のような税率になります。

資本金1億円以下かつ法人税額1、000万円以下の場合:法人税額×17.3%

資本金1億円超または法人税1,000万円超の場合:法人税額×20.7%

【2】国税・地方税って?

法人税(法人所得税は)は国に納める国税です。対して法人事業税と法人住民税は地方税に分類され、事業がある都道府県に納めます。

企業の会計業務をしている女性

2)企業が支払うべき11種類の税金まとめ

企業が納める税金は、必ず納める税金と該当する場合のみ納める税金があります。

【1】法人税(国税)

法人が事業で得た所得に対してかかる申告する税です。法人所得税とも呼ばれています。2017年時点での普通法人税率は以下のようになっています。

・資本金1億円未満で課税所得金額800万円以下の場合:15%

・資本金1億円未満で課税所得金額800万円超の場合:23.9%

・資本金1億円以上:23.9%

【2】法人住民税(都道府県税・市区町村税)

法人住民税は、均等割 と法人税額の一定割合が課税される法人割 に分かれています。均等割は小中規模事業の場合年7万円程度かかります。都道府県によって異なります。法人割は法人税額の20%程度かかります。都道府県によって異なります。

【3】法人事業税(都道府県税)

法人事業税はすべての事業者が納税するもので、法人住民税と共に都道府県に納めるものです。税率は資本金と課税所得金額の範囲によって2.7%~5.78%に細かく分けられています。詳しくは前述をご参考下さい。

【4】償却資産税(地方税)

償却資産税は固定資産税の一部で、減価償却の対象となる器具・備品、建物などの償却資産に対して課税される固定資産税です。土地や建物に課される固定資産税と区別する際に償却資産税と呼びます。税率は1.7%です。

【5】消費税(国税、一部地方税)

事業に対して一般消費者が払った8%の消費税を預かり、その消費税を納めます。事業開始直後や基準期間の課税売上高などにより、納税を免除される場合があります。

【6】印紙税(国税)

印紙税は、事業取引に伴って作成する契約書や金銭の受取書(領収書)などに課税される税金です。記載されている契約金額や受領金額が3万円以下の場合は非課税ですが、3万円超の場合200円から60万円までの印紙税がかかります。

【7】登録免許税(国税)

会社を設立した商業登録時などに払うもので、支店の設置や組織変更などの際にも登録免許料がかかります。税額は会社形態や登録内容によって異なりますが、株式会社設立の際は資本金の1,000分の7を支払います。

【8】所得税(国税)

所有している株から得る配当金や、預金などへの金融機関からの利子を受け取る際に、所得税がかかります。

【9】固定資産税(市区町村税)

土地や建物などの資産にかけられる税金で、以下の計算式が用いられます。固定資産税の計算式=固定資産税評価額(課税標準額)×1.7%(標準税率)

【10】自動車関連の税金

自動車関連の税金には次の4種類があります。

・自動車税(都道府県税):軽自動車と特殊車両以外にかかる自動車税で、営業車は排気量によって税率が異なります。

・自動車重量税(国税):車の重量によってことなる、車検時などに納税する税金です。

・自動車取得税(都道府県税):自動車を購入した時に納税します。

・軽自動車税(市区町村税):軽自動車に課税されます。

【11】関税・たばこ税・酒税など

事業内容によっては関税、たばこ税、酒税の納税義務も発生します。

・関税:輸入する商品の素材や品目ごとに細かく設定されています。

・たばこ税:税率は約65%となっています。

・酒税:酒税の支払いは製造者が出荷の際払う際と、酒類を引き取る時(購入の際など)に発生します。原材料の種類やアルコール度数によって税率は異なります。

3)納税シミュレーション!どれくらい納めるの?

日本の法人税率は諸外国に比べて高く、日本企業の国際競争力に影響を与えています。そのため法人税率は常に見直されており、引き下げ傾向にあります。また税率は法人の種類によっても異なります。

以下は普通法人を例にして、事業規模別の平均的な納税額を算出したものです。このシュミレーションは必要最低限の設定で行っていますので、参考までにご覧ください。

【1】ケース1:資本金700万円・課税対象所得500万円の小規模事業の場合

法人税=500万円×15%=750,000円

法人住民税均等割=70,000円

法人住民税法人割=法人税額×17.3%=750,000×17.3=129,750円

法人事業税=(400万×3.4%)+(100万×5.1%)=187,000円

税額約1,136,750円(約23%)

【2】ケース2:資本金2、000万円・課税対象所得1,500万円の中規模事業の場合

法人税=(800万×15%)+((1,500万―800万円)×23.9%)=2,873,000円

法人住民税均等割=180,000円

法人住民税法人割=2,873,000円×20.7%=594,711円

法人事業税=(400万×3.4%)+(400万円×5.1%)+(700万円×6.7%)=809,000円

税額約4,456,711円(約29.7%)

【3】ケース3:資本金1億円以上・課税対象所得1億円の大規模事業の場合

法人税=1億円×23.9%=23,900,000円

法人住民税均等割=200,000円

法人住民税法人割=23,900,000×20.7%=4,947,300円

法人事業税=1億円×6.7%=6,700,000円

税額約35,747,300円(約36%)

なお、実際に企業が法人税率等を計算する際には、税金の納付や申告の際に使用する「表面税率」と、会計処理に用いる「法定実効税率」の2通りの方法があり、多くの場合異なる数字になります。

・表面税率=法人税率+法人税率×住民税率+事業税率

・実効税率=法人税率×(1+住民税率)+事業税率/(1+事業税率)

これらの計算式を使用し、2017年に企業が平均で納めている税率は、利益に対し【約31%】程と言われています。

電卓と会計データ

4)賢く節税対策!節税対策でおさえておきたい8つの心構え

企業が節税を行う際にできる対策は以下の通りです。

【1】CHECK1:節税のそもそもの目的を明確に

節税は会社を経営する上で大切な手段の1つです。支払う税金を減らすことによって会社の資産を増やし、不測の事態に備えたり設備投資に使ったりするためにおこないます。

【2】CHECK2:年間の節税計画の立案

実際に節税を行う上では、年間の節税計画を立てることが大切となります。通常確定申告の時期には収益が予想可能なので、その時点で納税対策と節税計画を立てます。例えば事業所の賃料や保険料を前払いにして損金として計上したり、設備投資計画を立てて損金にできる金額を算出するなどです。

【3】CHECK3:「経費の按分」を活用

自宅用と事業用で設備をシェアしている場合、不動産賃貸料や光熱費などを「按分(あんぶん)」し、仕事で使っている比率を必要経費として計上できます。一般的な項目には賃貸料、駐車場代、水道光熱費、車両費、通信費などがあります。

【4】CHECK4:固定資産の見直し

投資用不動産、リゾートやゴルフなどの会員権などの見直しを行い、それらが営業活動に活用されるなど利益を生み出しているなら、資産として考えます。利益を生み出していない場合には売却を考えましょう。

【5】CHECK5:貸倒し損失の計上

「貸倒損失」とは、回収不能な債権の金額を損失処理することです。例えば以下の場合に行うことができます。

・金銭債権等が回収不能となった場合など

・一定期間取引が停止になったのち、弁済がない場合など

【6】CHECK6:全額損金・半額損金保険の活用

保険を法人契約すると、毎年の保険料を損金として計上することができ、節税が可能になります。

【7】CHECK7:共済の加入

「中小企業倒産防止共済」に加入すると、年間240万円までの保険料を損金として計上できます。40カ月以上の加入で掛け金は全額戻ってきます。

【8】CHECK8:確定拠出年金の活用

企業型確定拠出型年金は、会社が掛け金を拠出し、加入者(従業員)が各自の判断で運用します。全額所得控除の対象となり、会社側にも従業員側にもメリットがあります。

5)実際にどんな資料が必要?法人税の8種類の決算資料

法人税を申告する場合に必要な決算書類は以下の通りです。

【1】決算報告書

「決算報告書」とは決算書類の総称で、貸借対照表、損益計算書、製造原価報告書、販売費、般管理費内訳書、勘定科目内訳書、個別注記表などが含まれます。

【2】総勘定元帳

総勘定元帳は、すべての取引を勘定科目に分けて記録するスタイルの帳簿です。これを元に貸借対照表などの決算書類を作成します。

【3】領収書綴り

事業に関係ある経費や受領書を、仕入れ先ごと・月ごとにまとめたものです。

【4】法人税申告書

確定申告書と、それに付随する明細書を合わせて法人税申告書を作成します。

【5】消費税申告書

消費税は国税部分と地方税部分に分かれていますが、1つの申告書で所轄税務署に申告します。

【6】法人事業概要説明書

法人事業概要説明書には、事業内容、支店・海外取引状況、期末従業員などの状況や、コンピューターの利用状況などを記載します。

【7】地方税申告書

道府県民税(都民税)や事業税の申告書、市町村民税の申告書などで行います。「三税一括収受」といって、税務署によっては法人税と地方税すべてを1か所で申告できる場合もあります。

まとめ

1)企業が納める税金には法人税、法人事業税、法人住民税があります。

2)法人税は国税、法人事業税と法人住民税は地方税です。

3)法人事業税と法人住民税は都道府県によって税率が異なります。

4)2017年の法人税実行税率は約31%とされています

5)法人が納める税は、法人の種類や規模によって異なります。

6)法人の節税は、設備投資や万一の備えのために行います。

7)「三税一括収受」が利用できる場合があるか、確認しましょう。

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志賀 公斗

志賀 公斗

早稲田大学法学部卒。会計事務所勤務を経て志賀公斗税理士事務所を東京で開業。不動産投資・相続に関する節税業務に特化した税理士事務所を運営。著書に『はじめての不動産投資完全負けナシバイブル』『不動産投資でガッチリお金を残す節税のツボ』などがある。




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