【6選】将来に差がつく!公務員が活用したい節税メソッド




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志賀 公斗

志賀 公斗

早稲田大学法学部卒。会計事務所勤務を経て志賀公斗税理士事務所を東京で開業。不動産投資・相続に関する節税業務に特化した税理士事務所を運営。著書に『はじめての不動産投資完全負けナシバイブル』『不動産投資でガッチリお金を残す節税のツボ』などがある。
ファイルを持った社会人女性

公務員は安定していますが、会社員と違い業績による給与への影響はありません。ですが副業規定が厳しく、資産を増やす手段も限られています。

節税は公務員にも可能な資産を増やす方法ですが、知識なしでは実現できません。節税に必要な知識を解説します。

1)節税の前に!理解しておきたい税金と確定申告

税金を節約する方法の1つに、多く払った税金を返金してもらう方法があります。それは確定申告を通じて手続きします。通常公務員は勤務先で年末調整が行われるので、確定申告は必要ありません。そのため、確定申告をしたことがない人が多いのではないでしょうか。まずは確定申告について見ていきましょう。

【1】確定申告とは?

日本国内で得た給与所得には所得税がかかります。給与所得から控除額を引いた後の所得税額を算出し、税務署に支払う手続きが確定申告です。前年1月1日から12月31日までの所得に対し、翌年2月16日~3月15日の期間に確定申告を行います。

公務員の場合は通常「年末調整」がその作業に当たり、所得税は給料から天引きされます。年末調整で控除しきれなかった控除対象項目がある際には、確定申告をして納めすぎた税金を返金してもらい、節税することができるのです。

年末調整で控除しきれず、多めに納めてしまった税金を返金してもらうのは「還元申告」といいますが、還元申告だけの場合は、1月4日から3月15日までの期間で申告することができます。

【2】公務員でも確定申告が必要なケース

公務員でも確定申告をしなければいけない場合が、次のような場合です。

・年収が2,000万円を超えている場合

・給与所得以外の副収入が20万円を超えた場合

・マイホームを購入し、住宅ローン控除を受ける初めての年

・家族の医療費の合計金額が10万円を超えて、医療費控除を受けたい場合

・年の途中で退職した場合

【3】確定申告の4STEP

STEP1:勤務先から源泉徴収票をもらいます。

STEP2:税務署から申告用紙を入手し、レシートなど申請に必要な添付書類を準備します。

STEP3:領収書などを元に申請用紙に記入していきます。インターネットでも可能です。管轄の税務署や確定申告会場で行うと、係員に直接相談できるので、不慣れな場合には便利です。確定申告期間内には、特別に週末開いている税務署もあります。

STEP4:申請を行います。申請先は「現在自分が住んでいる場所を管轄している税務署」です。還元金がある場合には、指定した口座に1~1.5か月後に振り込まれるのが一般的です。

2)なぜ節税が必要?これからの時代の対策とは?

かつては一生安定で老後の心配もいらないと言われていた公務員ですが、だんだん事情が変わってきました。年々上昇していく物価、人生90年ともいわれる長寿社会、少子化に伴う年金システムへの不安など、第2の人生にはさまざまな不安が付きまといます。

豊かな老後のためには今から無駄な出費を節約し、資産を増やしていくことが大切です。その1つの手段が節税です。まずは退職後の収入と支出の関係を、夫婦2人の老後生活と仮定して、具体的な金額で見ていきましょう。

【1】平均的な公務員の退職金とは?

警察職なども含む都道府県・市区町村すべての地方公務員の、60歳退職の平均退職金額は、約2,250万円となっています。

毎月支給の年金額の平均は、公務員の国民年金(老齢基礎年金)部分を含めた厚生年金月額の平均支給額約15万円です。妻が専業主婦だったと仮定すると、配偶者分の約6.5万円が加わり、夫婦2人月約21.5万円の年金支給があります。

【2】老後にいくらお金がかかるもの?

では夫婦2人の老後にはいくら位の予算が必要なのでしょうか?

・一般的な夫婦

モデル世帯から算出された、退職後の夫婦2人が年間に必要な支出額は、300万円~400万円程度と言われています。それに加えて、特別支出が約1000万円程度かかるとみなされています。特別支出とは、リフォーム代、老人ホームの入居費用、介護サービスの初期費用、医療費などです。

・ゆとりのある夫婦

旅行や外食なども楽しみつながら、ゆとりをもって生活すると考えると、もう少し多めの予算が必要です。あるアンケートでは、必要な予算は月30万円~35万円という結果がでています。さらに旅費などは別途で150万円程度必要と考えると、夫婦2人の年間支出は510万円~570万円となります。それに加えて、特別支出が約1、000万円程度と想定されます。

【3】将来の年金制度はどうなる予測?

現在の年金は、原則として国民年金(老齢基礎年金)は65歳から、厚生年金は60歳以降(生年月日により異なります)から受け取ることができます。ですが少子化のため、年金制度を支える現役世代が減少しており、支給年齢はさらに引き上げになる可能性が高くなっています。他の先進国を例にとると、アメリカやドイツなどではすでに67歳からの支給となっています。

このような将来の展望を考慮すると、少しでも資産を増やすために、積極的に節税に取り組んでいくべきなのです。

年金手帳

3)公務員が積極的に取り組みたい6種類の節税対策

節税方法には大きく分けて2通りあります。1つは納めすぎた税金を還付してもらう方法です。納税は国民の義務ですが、納めすぎる必要はありません。確定申告を通じて多く納めた税金を返してもらうのは、当然の権利です。

もう1つは、国が税制上優遇したり、税控除対象として設定した年金や保険商品などを賢く利用して、資産運用を行う方法です。それでは公務員が取り組みやすい節税対策を見ていきましょう。

【1】ふるさと納税

「ふるさと納税」は、地方自治体への寄付を通じて地域創生に参加できる制度です。納税といっても税金を納めるわけではなく、好きな自治体に寄付することができます。寄付のお礼として、その自治体からの特産品や名産品がもらえます。

「ふるさと納税」した金額は確定申告をすると、2,000円を超える部分に対し、その年の所得税と翌年度の個人住民税から、それぞれ控除されます。年に何度でもすることができますが、収入や家族構成によって控除上限額が決まっています。

【2】確定拠出年金(iDeCo)

個人年金の1つである確定拠出年金は、2017年から公務員も購入できるようになりました。該当する「元本変動型の投資信託」を積立て購入することにより、通常の投資信託にはない税制上のメリットを、購入・運用・受取の3段階で受けることができます。

・積立時のメリット:毎月の積立金は所得税と住民税から控除されます。

・運用時のメリット:通常の投資信託では運用で得た利益に20.315%の税金がかかりますが、確定拠出年金の運用益は非課税となっています。

・受取時のメリット:退職所得控除や公的年金等控除の対象となる一定額が非課税になります。

公務員が個人型確定拠出年金に加入する場合、月額5,000円~上限12,000円までを限度額にして積み立てることができます。公務員の配偶者が家事専従者の場合、月額5,000円~23,000円までを限度額にして積み立てることができます。

【公務員が確定拠出年金を購入する際の注意点】

・確定拠出年金には様々な手数料がかかり、運用会社によって手数料は変わります。公務員は他の職種に比べて積立てできる上限金額が低いので、なるべく手数料の安い金融機関を選ぶことが大切です。

・確定拠出年金は60歳まで受け取れず、途中解約も基本的にはできません。

・投資商品なので元本割れのリスクもあります。

・受け取る際に月額432円手数料がかかります。また、受取時の控除から除外された金額は、雑所得として課税されます。

【3】個人年金保険料控除

貯蓄型の個人年金保険は、契約時に決めた支給開始年齢から、一定期間または一生涯にわたって年金を受け取ることができます。退職から年金支給開始までのギャップ期間の、生活費を補う保険としてよく使われています。払込額の一定額を、個人年金保険料控除として所得税から控除できます。

【個人年金保険料控除を受けるために必要な全ての条件】

・「個人年金保険料税制適格特約」をつけた保険料であること。

・月々の保険料の払込期間が10年以上であること。

・年金受給者が、契約者か配偶者となっていること。

・ 年金受取人は、被保険者と同一人であること。

・年金の種類が、確定年金(被保険者の生死に関係なく一定期間支給)や有期年金(被保険者の死亡以降の年金は支給されない)であるときは、受取開始が60歳以上かつかつ受取期間が10年以上であること。

【4】各種所得控除

給与所得に課税される所得税には、さまあまな控除対象項目があります。それらを把握して、受けられそうな控除があれば確定申告をして節税することが可能です。

公務員が利用できそうな主な所得税控除の対象項目は、雑損控除(災害や盗難にあった場合の控除)、医療費控除(世帯合計で年間10万円以上の医療関係出費があった場合の控除)、社会保険料控除、生命保険料控除、地震保険料控除、寄附金控除(ふるさと納税など)、障害者控除、寡婦(寡夫)控除、配偶者控除、配偶者特別控除、扶養控除、基礎控除となります。

【5】積立保険の活用

学資保険、個人年金保険など、控除対象となる様々な積立保険を利用することも、節税対策となります。学資保険は生命保険控除の対象、個人年金保険は専用の控除枠があります。

【6】還付金の活用 

確定申告をして戻ってきた還付金は非課税となっているため、戻ってきた金額はそのまま手元に残ります。金額の大小にかかわらず有効活用しましょう。

デスクワークをしている公務員

4)結局最もオススメなものはどれ?効果的なやり方とは?

さまざまな節税方法をご紹介しましたが、大切なのは節税のために控除が使える商品を選ぶのではなく、目的に沿った中から最適な節税方法を選ぶということです。例えば子供の学資金を貯めるのに年金型の保険商品を選んでは、節税はできても必要な時に資金を使えません。

学資金を貯めるために普通に積立貯金をしているだけでは控除の対象にならず、利子に課税もされるので節税できません。ですが学資保険を利用すると所得税の控除対象となり、貯蓄しながら節税することが可能です。

5)公務員を続けながら資産を増やす?本気で副業をするには?

節税をしてさらに資産を増やしていくために、公務員が副業を行うことは可能なのでしょうか。

【1】公務員の副業規定とは?

公務員は以下の法律のもと、営利企業への就職や自営が禁止されています。「すべて職員は、(国民)全体の奉仕者として公共の利益のために勤務し、且つ、職務の遂行に当つては、全力を挙げてこれに専念しなければならない。」ですがこれは、すべての副業を禁じているわけではありません。

【2】規定に沿って副業を行うためには?

公務員が可能な副業は、例えば家業の手伝い、教員の教育関係の執筆活動、資産運用による収入、一定規模以下の不動産投資等です。それらが「職務に利害関係が生じない」「職務に影響が出ない」「信頼性を失わない」範囲内であれば、公務員の副業も認められており、資産運用も可能になります。

【3】規定に沿って行う攻めの節税対策とは?

公務員ができる副業で、節税対策にも効果的な資産運用法が、不動産経営と株式投資です。

・不動産経営

不動産投資は給与所得と損益通算ができます。マンションやアパートなどの賃貸経営事業は、必要経費が計上できます。

・株式投資

株式投資で節税できるのは次の3つの場合です。

1.株式売買の20万円以下の利益は非課税です。扶養家族の場合は38万円以下が非課税となっています。

2.損失が出た場合には、その年から最大3年間その損失を持ち越す「損益通算の繰り越し制度」が利用でき、税金が減税されます。

3.「少額投資非課税制度(NISA)」特定口座で株式投資をすると、年間最大投資額120万円以内で、その利益にかかる20.315%の税金が、すべて非課税となります。2023年まで実施されている期間限定の節税方法で、保有期間は5年間となっています。

6)節税の本来の目的を理解しよう!節税を行うにあたっての注意点

税金の控除はもともと認められているものです。年末調整しきれない控除分を、確定申告で請求するのは国民の権利です。節税を重視しすぎて不要な保険に重複加入しないように気をつけましょう。節税は認められた権利ですが、納めるべき税金を納めなと脱税になりますので、十分に理解しながら進めましょう。

まとめ

1)公的年金だけでは、ゆとりある老後を過ごす資金として十分ではありません

2)公務員も節税のために確定申告の必要性を見直しましょう

3)納めすぎた税金を取り戻すために、節税の知識をしっかり持ちましょう

4)同じ目的で資金を貯めるなら、節税できる方法を選びましょう

5)節税しつつ老後資金も貯められる確定拠出年金などを上手く利用しましょう

6)不動産投資や株式投資は公務員でも可能な副業で、節税効果もあります

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志賀 公斗

志賀 公斗

早稲田大学法学部卒。会計事務所勤務を経て志賀公斗税理士事務所を東京で開業。不動産投資・相続に関する節税業務に特化した税理士事務所を運営。著書に『はじめての不動産投資完全負けナシバイブル』『不動産投資でガッチリお金を残す節税のツボ』などがある。




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