マンションの家賃収入の目安とは?家賃以外の5大価値を解説




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青柳 雄太郎

青柳 雄太郎

ファンドマネージャー・AFP・宅地建物取引士
慶應義塾大学理工学部卒業後、大手グローバルコンサルティングファームで業務・ITコンサルティングに従事。 その後、不動産ファンドにてファンドマネージャー・社長室、外資系生命保険会社で経営企画部門を歴任。 2012年9月に株式会社BrightReachを設立し、代表取締役として現在に至る。
プレゼンをしているビジネスウーマン

マンション経営を行う場合、家賃をどのようにして決めるでしょう。近隣相場から決めるという場合もあるでしょう。ローン返済と必要経費から算出して決める場合もあるでしょう。

家賃収入の目安金額はどのように決めるのが正解なのか解説します。

マンションの家賃収入の目安とは?家賃以外の5大価値を解説

1)そもそも「マンション経営」とは

【1】マンション経営とは

マンション経営とは、マンションを購入してその物件を第三者に賃貸することで毎月家賃収入を得ることです。

【2】マンション経営の2種類とその違い

マンション経営にはその始め方から2つの種類が存在します。ひとつは「ワンルーム買い」もうひとつは「一棟買い」です。ワンルーム買いは、分譲マンションの一室を購入して賃貸する方法です。一棟買いはマンションを一棟まるごと購入して賃貸する方法です。

【3】アパート経営との違いとは?

「ワンルーム買い」では初期投資も低く抑えることができ、様々な立地の様々な物件を経営できるというメリットがあります。その反面、物件毎の物理的な場所が離れてしまうため管理面に煩雑さがあります。また経営規模も大きくないため、大規模な収入には結びつかない場合があります(反面空き室リスクは低いです)。

一方「一棟買い」は多くの資金が必要であるものの、入居率が高い場合には多くの収入が得られること、また節税効果も大きくなることが期待できます。ただし、立地が同一の物件をまとめて抱えるため、一旦入居率が下がってしまうと回復にかなりの工夫が必要になるというリスクがあります。

【4】マンション経営で収益を上げる2つの仕組み

(1)毎月の家賃収入

マンション経営で収益を上げる方法の一つは、家賃収入というインカムゲインです。マンション経営では、融資の返済や様々な経費が発生しますが、これらを家賃収入から差し引いて収益を上げる必要があります。また常に満室であれば良いのですが、空き室リスクもあるため、家賃金額の設定はその分のリスクヘッジも考慮する必要があります。この毎月の家賃収入での収益は長期安定的な収益が見込めます。

(2)マンションそのものの売却

もうひとつはマンションの媒酌によるキャピタルゲインです。マンション経営を行っていく中で、環境の変化や物件価値そのものが上昇することもあります。その場合には、マンション物件自体を売却することで投資額との売買差益で収益を得ることができます。

2)マンション経営における収支のメカニズムとは

【1】収入を決定する要素とは?

・立地の違い

マンション経営における収入は立地に大きな影響を受けます。それは利便性や間取りがマンションが立地している地域にどれだけマッチしており、そのマッチ度合いによって家賃も決定することになるからです。

入居者が求めている条件にマッチしていれば相場もしくは相場よりも高い家賃を設定することが可能となります。しかし入居者が求める条件にマッチしていなければ家賃設定を下げてでも入居者を集めなければならなくなります。

・物件グレードの違い

マンションがリーズナブルな作りなのか、それともハイグレードな作りなのかも収入に影響を及ぼします。当然高級な部材を使って建てられたハイグレードなマンションの方が、家賃も高く設定できるため、収入を多くすることが可能です。

逆にリーズナブルなマンションであれば、その分融資額を抑えることができるため、家賃収入が低くても経営が成り立ちやすいと言えます。

・物件状態の違い

マンションが新築なのか中古なのか、また築年数が浅いのか古いのかで家賃収入は変わってきます。新築ないしは築年数が浅い方が一般的には家賃を高く設定できます。

中古で築年数が古くなると人気も落ちてくるため、その分家賃を下げて入居者を集める必要があります。ただしリフォームすることで家賃の下落を押さえたり、逆にマンションの価値を上げて、家賃を高く設定することが出来る場合もあります。

【2】収入のシミュレーション

マンション経営の収入は次の計算でシミュレーションし利益計算します。収入(家賃・駐車場料金・共益費・礼金・更新料) - 経費 = 利益

【3】代表的な12種類の経費

(1)地代・家賃

物件の取りや部屋を賃貸借契約で借りて、入居者に転貸借する場合には地代や家賃が経費として発生します。

(2)委託管理費

マンション経営で物件管理を不動産管理会社に委託する場合には、委託管理料が発生します。

(3)損害保険料

マンションの火災保険・地震保険に加入した場合、掛金の支払いが発生します。数年分を一括で支払っても経費として計上する場合には、当年分のみを計上するようになります。

(4)各種税金

マンションを購入すると登録免許税や不動産取得税が課税されます。またマンションを保有することで都市計画税や固定資産税が課税されます。マンション経営の所得に対しては、所得税や住民税が課税されます。

(5)修繕費

マンションを魅力ある物件に保つために修繕を行ったりリフォームを行ったりすることがあります。行った修繕の内容や金額によって修繕費として当年計上するか、資産計上し減価償却費として複数年で経費算入するかが決まります。

(6)減価償却費

マンションおよび設備を資産として保有している場合、購入した年に一括して費用計上するのではなく、将来に渡って利用可能な年月に分けて毎年、減価償却費として計上します。

(7)租税公課

税金や公の費用のことです。マンションを取得した初年度に発生する登録免許税、不動産取得税、印紙税の他、固定資産税、事業税も必要経費として計上できます。所得税や住民税、相続税は必要経費にはできません。

(8)水道光熱費

賃貸部分で使用する共用の水道料金、電気料金、ガス料金など水道光熱費が発生します。

(9)通信費

マンション経営を行う際に要した郵便・電話料などの費用です。

(10)広告宣伝費

入居者募集などの広告などに要した費用です。

(11)ローン/借入費

アパートローンや住宅ローンの借り入れに伴い発生する費用です。

(12)借入金利

ローンの管理入金利部分に関しては経費として計上できます。

電卓

【4】マンションオーナーが行う確定申告とは

マンションオーナーは収支を計算し確定申告を行う必要があります。マンション経営に関する収支は不動産所得として報告します。もし別に給与所得もあり、不動産所得が赤字の場合には、損益通算して所得税を節税することができます。

【5】支払う必要のある9種類の税金とは

(1)不動産取得税

売買や相続で不動産を取得したときに都道府県から課税されます。その税額の計算は物件の状態や利用目的により異なってきます。

(2)登録免許税

不動産の権利の登記を行う際に課税されます。固定資産台帳に登録されている価格にもとづいて課税されます。

(3)印紙税

不動産を売買する際の契約書にはその取引金額によって印紙税が課せられ、印紙を貼り付けする必要があります。

(4)固定資産税

マンション経営で所有している不動産に対しては固定資産税が毎年課税されます。

(5)都市計画税

都市計画区域内にある不動産に対しては都市計画税が課税されます。

(6)事業税

マンション経営では室数が10以上の場合、不動産貸付業とみなされ事業税が課せられます。

(7)所得税

マンション経営で得た収益に対しては所得税が課税されます。

(8)住民税

マンション経営で得た収益をもとにして住民税も課税されます。

(9)相続税

不動産を相続した場合には、一定の基準のもと相続税が課税されます。

3)マンション経営の家賃収入シミュレーション

【1】ワンルームマンションの平均的な収益の相場

ワンルームマンションでは大きな収益も無い代わりに空き室リスクを低く抑えた経営が見込めます。ワンルームマンションの実質利回りは平均的に4.0%から4.5%程度です。マンション取得のために受けた融資の貸付金利が2.0%だとすると2.4%程度の差があり、その分を収入として見込めます。収入に換算すると年間数十万円くらいになる計算です。

【2】実例:家賃8万円10部屋所有するオーナーの場合

・売上シミュレーション

8万円 × 10部屋 = 月間80万円。80万円(月) × 12ヶ月 =年間960万円。

・支出シミュレーション

2000万円の融資を15年、年利2.0%で受けた場合、年間の返済額は155万円になります。一般的に諸経費は家賃収入の5%から15%程度になります。ここでは10%で計算すると96万円の諸経費が発生することになります。また空き室のリスクも考慮します。空き室率10%の前提で考えると年間96万円の収入が減ることになります。以上を足すと支出の合計は、 155万円 + 96万円 + 96万円 = 347万円 です。

・収入とは

売上シミュレーションと支出シミュレーションから収支を計算します。960万円 - 347万円 =613万円。年間613万円の所得が見込めます。実際に所得税と住民税が課税されることになるため、実際の手取りとしては4百数十万円程度になります。

上向きの矢印とお金

4)家賃収入だけではない?マンション経営の5種類の価値とは

【1】返済が済めば現物そのものが価値に

マンション経営では融資の返済が済めば物件が自分のものとなります。新築であればマンションの耐用年数は40年以上あるため、20年ローンを組んだ場合、完済後20年以上は自己所有の物件でマンション経営が出来ることになり、大幅な損益分岐点の低下となります。

【2】節税効果

マンション経営による不動産所得とは急所所得がある場合、損益通算することができます。仮にマンション経営が赤字だとした場合、給与所得と合算して所得を計算できるため、所得税、住民税を低く抑えることが出来ます。

【3】年金対策

マンション経営は長期・安定的な収入をもたらしてくれます。しかも加齢により体力の低下があっても収入を得続けることができます。そのため老後に十分な年金支給が見込めない事態になったとしても、それを補う収入を得ることが可能となります。

【4】確定申告の還付金

マンション経営でかかった必要経費は確定申告を行うことで還付金として戻ってきます。

【5】インフレ対策

一般的にインフレが起こった場合には不動産価格も上がります。そのため不動産を所有していることは、それだけでインフレ対策となります。

5)マンション経営で家賃収入を向上させる5つの成功ポイント

【1】自己資金の割合を高く

マンション経営で家賃収入を向上させる儲けを増やすには、支払いを減らすことが近道です。その支払いの中でも大きな割合を占めるのがローンの返済金です。

ローンの返済金を少なくするためには投資額に対する自己資金の割合をできるだけ高くするようにしましょう。それが一時的に空き室があったとしても安定的な経営を可能にする骨太体質を実現します。

【2】実績のある不動産管理会社を選ぶ

・良質な管理会社の見分け方とは

良質な管理会社の見分け方の一つに仲介部署があるかどうかということがあります。仲介部署を持つ管理会社であれば、自社で客付けができるため空き室リスクを低く抑えられます。次に物件地域のことを理解している管理会社かどうかという点も重要になります。

特に様々なトラブルが発生した際に、地域の事情を知っている管理会社は強力なパートナーとなります。これは会社の規模とは必ずしも関係しません。また実際に管理会社を訪問し、会社・営業所の雰囲気や担当者が誠実な対応を行ってくれるかどうかも確認しておきましょう。

・自己管理はとても大変

管理会社にマンション管理を委託すると数%の管理報酬がかかります。これを支払わないためには自己管理を行うという選択肢がありますがとても大変です。

入居者からの問合せ対応や家賃管理、物件の管理と対応すべきことが多岐にわたることに加えて、入居者の募集も自前で行う必要があるからです。それらの手間や費やす時間を考えると管理報酬の数%は決して高いものではありません。

【3】空室リスクを限りなく抑える

マンション経営を成功させられるかどうかは、いかに空き室の期間を減らし稼働率を高められるかどうかにかかっています。

そのためには物件の魅力を高める努力を常に行い、空き室が出た場合には、大胆で十分な入居募集を掛けて早期に入居者を決めることがポイントです。募集費用をひかえたために入居者がきまらないというのでは本末転倒です。

【4】メンテナンス・維持費にお金を投資する

魅力ある物件でなければ入居者は集まりません。そのためには常にキレイで住みやすい状態に物件を維持しておく必要があります。そのためのメンテナンス・維持費用を出し惜しみすること無く投資するようにしましょう。築年数が古くなってきた場合には、設備の追加や間取りの変更などで物件の魅力を高めることも必要です。

・結局は自分が住んでも気持ち良い物件か

入居者が集まるかどうかは、その物件が住みやすいかどうかにかかっています。そしてそれは自分自身が住んでみたいかどうかということで考えてみると良いでしょう。結局は自分が住んでも気持ちよい物件であれば、他の人も住んでみたいと思える物件だということです。

【5】立地の考慮・将来的な入居率の逆算を

マンション経営ではスタートするそのときだけでなく、将来に対する見通しも重要です。例えば物件の近くに新しい鉄道が通ったり駅が新設されたり、新規に道路が敷設されたりと便利になるのであれば将来に渡って高い入居率を維持できるでしょう。

逆に近隣の店舗が閉鎖しそうだったり学校が移転を計画していたり、人口が減り続けているような地域だと将来的な入居率は低くなっていくおそれがあります。そのような将来の見通しも考慮しマンション経営の事業計画を立てましょう。

まとめ

1)マンション経営は「ワンルーム買い」でリスクを低く

2)マンションそのものを売却して収益を得る方法もある

3)マンションの収入は立地・グレード・物件状態で決まる

4)マンション経営でかかる12の経費

5)マンション経営で支払いが発生する9の税金

6)ワンルーム家賃8万円10部屋所有の経営では年間400万円台の手取り

7)マンション経営を行うことで様々なリスクに対応可能

8)物件の魅力を維持して高い入居率を維持しよう

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青柳 雄太郎

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ファンドマネージャー・AFP・宅地建物取引士
慶應義塾大学理工学部卒業後、大手グローバルコンサルティングファームで業務・ITコンサルティングに従事。 その後、不動産ファンドにてファンドマネージャー・社長室、外資系生命保険会社で経営企画部門を歴任。 2012年9月に株式会社BrightReachを設立し、代表取締役として現在に至る。




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