老後の着実な運用に検討したい4種類の運用商品と資産管理術




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北田豊

北田豊

ファイナンシャルプランナー・AFP・資産形成コンサルタント
外資系金融機関にて7年間勤務。連続年間表彰、上位1%の成績を収めた後、株式会社Bright Reachに副社長として参画、入社後半年以内で、代理店ランキング全国No.1に育て上げる。不動産・保険を活用した、節税・節約・資産形成コンサルタントとして活動。MDRT基準COTホルダー
家の模型とお金の文字

資産運用には2種類のステージがあります。それは「現役時代」と「老後」の運用ステージです。労働収入でリスクをカバーできる「現役時代」とリスクのカバーが困難になる「老後」では着実な資産運用が必要になってきます。今回は老後の着実な資産管理術を紹介します。

1)現役世代と老後の運用はなぜ違うのか

【1】2種類の資産「金融資産」と「労働資本」

資産は大きく分けて2種類あります。すでに持っている「金融資産」と将来の労働によって得られる収入の「労働資本」です。金融資産は現金や預貯金、株式・債権・不動産などのいわゆる財産を指します。一方の労働資本は私たちがこれから働いて得ることのできる収入を指します。

【2】現役世代のリスク

資産を増やそうと考えた場合、若い方は積極的にリスクをとっても大丈夫です。なぜなら、若い人は金融資産が少なく、これから稼ぐ労働資本がほとんどだからです。例えば、Aさん(20歳)はこれから稼ぐ労働資本3億円、すでに金融資産100万円を持っているとします。Aさんは総資本で3億100万円持っていることになります。

このAさんが100万円の金融資産を株式投資による運用に回したとします。運悪くAさんは投資に失敗し、100万円を失ったとしましょう。その時の金融資産が0円になったとしてもAさんの持つ総資本3億100万円から見ると100万円の損は0.3%の損失でしかありません。運悪く資産を失ったとしても今後の労働収入により十分に取り返すことができるのです。これが若い人がリスクをとった投資をしても大丈夫な理由になります。

【3】老後のリスク

老後の場合どうでしょうか。Bさん(65歳)は労働資本0円、代わりに若い世代と違い金融資産は5000万円(公的年金を含む)を持っていたとします。Bさんの総資本は5000万円ということになります。

Bさんは退職金の2000万円を運用資金にして株式投資をしました。すると、運悪く1000万円の損をしてしまいました。5000万円から見ると1000万円の損は25%もの損失になります。老後に運悪く、資産を失ってしまうと労働収入による挽回ができないためダメージが大きくなります。これが老後の資産運用は保守的になるべき理由です。

2)資産運用商品にはどんなものがある?

それでは、老後のための資産運用にはどのような運用商品があるのでしょうか。代表的な商品と運用のポイントを見ていきましょう。

【1】定期預金(リスク低)

金利はほとんどつきませんが、元本が守られた商品です。確実に必要なお金は普通預金や定期預金で守るべきでしょう。震災や病気などの万が一の時に引き出しやすい、流動性がある資産として重要になります。

【2】個人向け国債(リスク低)

日本の国債なら元本安心の運用商品になります。3、5、10年タイプの国債があり、10年タイプは変動金利なのでインフレ時のリスクに対応できるというのがポイントになります。また、1年経てばいつでも解約できるため、有事の際はすぐに現金に換えられる流動性があります。

【3】投資信託「インデックス」(リスク中)

投資信託は元本保証される商品ではありませんが、利益を求めるには必要になります。アクティブな運用の投資信託ではなく、インデックス投資信託と呼ばれる「日経平均」「TOPIX」「NYダウ」「S&P500」といった指標に連動するものをおススメします。ただし、投資信託などは買うタイミングによっては価格が半分程度まで下落することがあります。金融資産のうちの余剰資金で行いましょう。

【4】個別株式(リスク大)

投資信託よりも値動きが激しい傾向にあります。配当金などを安定的に出している大型株に投資をすることをおススメします。また、投資信託と同様、価格が大きく下落する可能性があるため金融資産のうちの余剰資金で運用する必要があります。

3)老後資産の守りの資産管理術

【1】リスクを抑えた資産管理が大切になる

「お金をただ置いておくのはもったいない。積極的に運用しなくては!」と考える方も多いですが、老後の生活を支える大切な資金を大きく目減りさせてしまうようなハイリスクな投資・運用はするべきではありません。老後は年金収入をベースにしながら今までの資産を少しずつ取り崩しながら生活していくことになります。生活設計が崩れてしまわないように、資産を大切に管理しましょう。

しかし、老後資金を守るという点から資産運用を検討する必要があるのも確かです。現在、政府と日本銀行はデフレ脱却を目指し年2%の物価上昇を目標に掲げています。つまり、今後は預金をしているだけでは物価上昇に伴い、実質的に価値が減っていくことになってしまいます。

簡単に言うと、昨年まで1000円だったものが1020円、2年後には1041円と物価が上がっているのに、手元にある1000円の預貯金はずっと1000円のままということになってしまいます。そのため老後には物価上昇に負けない資産管理が必要になってくるのです。

【2】目標利回りは3%を目指して資産運用しよう

老後の運用では物価上昇2%に負けない運用利回り3%を目指していくことが大切です。「せっかく、投資・運用をするならもっと大きな利回りが欲しい!」と欲張らずに堅実に運用していくことが大切です。では、どのように資産配分をするのか考えていきましょう。

(1)STEP1:金融資産がどれくらいあるのか確認する

資産運用を始めるには自分が持っている金融資産を整理整頓して、どの程度を運用資金に充てられるか確認する必要があります。銀行や証券会社、終身保険や養老保険などの貯蓄型保険の解約返戻金に相当する金額も含めて一覧表にまとめましょう。

(2)STEP2:老後の支出を予想する

次に老後で想定される支出を考えます。日々の生活にかかるお金を計算し、年金収入で賄えない分がどれくらいあるか確認します。このほかにも住宅のリフォームや車の買い替え、いざというときの医療費なども見積もっておくといいですね。また、子供や孫の結婚・子育て資金などの支援をしたいと思っている方もいらっしゃると思います。具体的に、誰にどの程度贈与するか考えておきましょう。

(3)STEP3:使途に応じて預金と運用資金に振り分ける

当面の生活費として取り崩していく資金はや、有事の際の医療費などの資金は流動性の高い預金として持っておくべきでしょう。一方で60歳の方なら70代以降の生活費や住宅のリフォーム、車の買い替え、子供や孫に贈与する資金は使うタイミングまでのしばらく運用資金として活用することが可能になります。

このほかに、もう一つ考えたいのが「自分の死後の資産」です。この相続資産も預金プラスアルファ程度の運用益3%程度を目指して運用するべき資金になります。

(4)STEP4:利回り3%を目指す守りの資産配分をしよう

私は老後の資産運用では投資信託(インデックス)を活用することをおススメします。分散がしやすく、資産を管理しやすいからです。また、資産は分散させることでリスクを軽減することができます。国内株式、国内債券、外国株式、外国債券といった異なる資産に分散させることでリスク軽減につながります。

20代などの若い世代の場合は利益を求める国内株式や外国株式を運用資産の8割、リスク軽減のための国内債券2割程度の利益重視になるでしょう。老後のシニア世代ではリスク軽減のための国内債券を運用資産の5~7割程度、余った運用資産の3~5割を国内、外国株式に配分するのが理想的です。運用をはじめると利益を求めリスクをとりがちになってしまいます。大切な老後資金を目減りさせないようにしましょう。

4)老後資産の運用についてのQ&A

Q1】自分がもらえる年金支給額を調べる方法はありますか?

毎年一回誕生月に送られてくる「ねんきん定期便」を見ることで確認できます。ねんきん定期便は、封書とはがきに分かれています。封書は35、45、59歳のときに送られてきます。そのほかの年齢の方にははがきで来ます。年齢で内容が以下のように変わります。

・50歳未満の方には、これまでの年金加入期間と加入実績に応じた年金額

・50歳以上の方には、これまでの年金加入期間と年金支給見込み額

そのほかにも「ねんきんネット」でもねんきん定期便と同じ内容のものをネットで確認することができます。

Q2】老後に必要な資産は3000万円といわれていますがなぜですか?

老後に必要な資金はおよそ3000万円といわれています。なぜ、これほど必要といわれているかというと「最低限度の生活」には月24万円、「ゆとりある老後」では月30万円が必要とされていて、そこから平均寿命まで生きると考えると約1億円必要になります。その生活費から年金支給額を差し引くと3000~3500万円程度、年金とは別に準備をする必要があります。これが老後資産で3000万円は必要といわれる理由です。

Q3】老後の資産運用で失敗する人の特徴はありますか?

あります。一番注意が必要なのは、今まで投資や資産運用の経験がなく、退職金などのまとまったお金が手元にあるから資産運用を始めてみようかなと考える人です。失敗しないためには、きちんと資産運用について勉強して小額の運用でリスクを抑えた投資方法を身に着けてから運用を始める必要があります。

この記事のチェックポイント

【1】老後の運用では労働による収入がなく、下落した際に取り返すことができないため過度なリスクは背負わないこと。

【2】資産運用商品の特徴とリスクを知っておきましょう。

【3】資産運用の準備:すぐに使うお金(予備資金)とすぐには使わないお金に分ける

【4】リスクを考えた分散投資で物価上昇に負けない資産運用を始めよう

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